新美歯科医院の新美です。
最近、日本化学療法学会の歯科医師認定医という資格を取りました。
歯科治療では、抗生剤を使う機会が多く、頻用しているが、抗生剤は常在細菌も殺すのでどうなんだろうと感じてます。その辺りを、もっと深く知りたいというのが認定医を取った目的です。あまり、勉強できていませんが。
さて、歯科では手を洗うことが当たり前ですが、感染症を防ぐために医療者が手を洗うことは、現代医療では常識とされています。しかし、このような「常識」が証明されるまでには、長い時間を要しました。
19世紀のハンガリーに生まれた医師、ゼンメルワイスは、医師が手を洗うことで、産褥熱を防ぐことができることを、臨床試験で証明しました。しかし、当時の医学の「常識」は手を洗ったくらいで病気が予防できるものか、というものでした。
肉眼では見えない微生物が感染症の原因であることすら、まだ分かっていなかった昔の話です。手を洗うという行為が病気を減らすという発見は、当時の医学界の「非常識」だったのです。ゼンメルワイスの業績が再評価されたのは、彼が亡くなってずっと後のことです。
これらから、「正しい医療である」「間違った医療である」ということを現代医学の常識で簡単には断言できないということは重要なことだと思います。
抗生剤を当たり前に処方していることはどうなんでしょうか。
参考文献:予防接種は「効く」のか? 光文社新書