八潮市の歯医者さん「新美歯科医院」

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糖尿病ケトアシドーシスとは

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<糖尿病ケトアシドーシスとは何か>

糖尿病ケトアシドーシスとは、さまざまな原因によってインスリンの作用が著しく不足し、
・高血糖
・ケトーシス
・アシドーシス
という三つの病態が引き起こされた状態を指します。

高血糖とは

ブドウ糖は腸管から吸収されたり、肝臓で作られたりして血液に流れ込み、全身を巡りますが、この血液中のブドウ糖濃度が「血糖値」です。ブドウ糖は全身の細胞に取り込まれて、エネルギー源として利用されますが、細胞がブドウ糖を取り込む際にはインスリンというホルモンが必要です。糖尿病ケトアシドーシスは、このインスリンの分泌や作用が欠乏することが第一の原因となります。

ケトーシスとは

インスリンの作用が低下すると細胞はブドウ糖を利用できないので、代わりのエネルギー源が必要となります。その一つが脂肪組織に含まれる中性脂肪で、分解されて遊離脂肪酸となり、細胞のエネルギー源として使われます。
この過程で作られる物質がケトン体で、血液中にケトン体が増えた状態をケトーシスと呼んでます。
インスリンが不足した状態では、ケトン体の産生増加と末梢組織での利用低下の両方が起きています。
血液中のケトン体の一部は尿中ケトン体として排泄されるため、尿検査でもケトン体を検出することができます。

アシドーシスとは

ケトン体にはいくつかの種類がありますが、このうちアセト酢酸と3-ヒドロキシ酪酸は酸性の物質で、血液中にたまることで血液のpHが酸性側に傾きます。このような物質の貯留によって血液が酸性よりになった状態を代謝性アシドーシスと呼んでます。

このように、インスリン欠乏を主な原因として高血糖、ケトーシス、アシドーシスをきたすのが糖尿病ケトアシドーシスです。

高度の場合、意識障害に至ります。

参考文献
1 糖尿病診療ガイドライン2016
2 糖尿病専門医研修ガイドブック
3 月刊 糖尿病ライフ さかん

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